「初段審査ってどんなことするの?」
「初段審査に受かるにはどうしたらいいの?」
と、悩んでいませんか?
剣道の初段は仕組みを理解し、正しい稽古を続けていれば受かることは難しくありません。
何故なら、私は中学時点で2段審査まで合格していますし、中学から剣道を始めた友人たち(7人)も全員初段審査に合格しているからです。
この記事を読み終えると、初段審査の概要や初段審査に受かるためにどうすればいいのかが分かります。
Contents
剣道の初段審査とは?
初段審査というのは、今まで級審査を受けていた人たちが初めて「段」に挑む、区切りのような審査となっています。
当然、級審査よりも審査基準が厳しくなり、審査項目も増えるので、日頃から適当に稽古しているような人なら落ち始める審査です。
初段審査から木刀を使用するようになるのも大きな特徴の一つですね。
ちなみに、剣道初段の正式名称は「全日本剣道連盟初段」です。かっこよくないですか?
初段の受験資格
初段審査を受験するには、下記内容を満たしている必要があります。
1、一級を持っている
2、満13歳以上(中学1年生)
たったこれだけです。
「まだ2級だけど、初段審査受かるだろうから受けちゃお~!」
「小学生だけど、1級持ってるから初段審査受けようかな!」
…無理です。
1級を取得し、中学生以上の人が受けられる試験となっているので、両方満たすまで初段審査は我慢して稽古に励んでください。
初段審査にかかる費用
私が子供の頃は全く気にしていなかったのですが、審査には当然のようにお金がかかります。
審査を受ける為の費用:3,500円
合格した場合の登録料:6,000円
→合計9,500円
審査を受ける為の費用は、地域によって違うので確認が必要ですが、おおよその金額はこのあたりで考えておけば問題ありません。
剣道の初段は簡単に合格できるの?
剣道を長くやっている人目線で言えば、初段審査は簡単です。
何故なら、剣道初段の合格率は80%~90%とされており、10人受けても落ちるのは1人か2人というわけです。
とはいっても、勘違いしてはいけません。
ダラダラ稽古をしている人が受かるような審査ではありませんし、合格率に油断して稽古をサボるような人が受かるような審査でもありません。
そういった人たちが落ちてる10%~20%の多くを占めるので、日々の稽古は手を抜かないように注意してください。
剣道の初段審査は3つの試験で構成されている
級審査が実技だけだったのに対し、初段審査からは筆記と形が追加されるので、全部で3項目の審査が行われます。
私の場合は、
となったのをよく覚えています。笑
初段審査①:実技
基本的には、初段審査と1級審査での実技に対する心構えは変えなくて大丈夫です。
なんて、先生に言われている人も多いはずです。
初段審査の審査基準は以下のようになっています。
・初段は、剣道の基本を修習し、技倆良なる者
→剣道の基本を習得し、正しく発揮できる人(私の解釈)
初段審査では、基本が出来ているというのが合格の絶対条件だということがわかりますね。
もっと分かりやすくするなら、剣道連盟は以下のような着眼点で審査するといっています。
1、正しい着装と礼法
2、適正な姿勢
3、基本に則した打突
4.、充実した気勢
ざっくりまとめるなら、
「胴着、袴、防具はちゃんとつけろよ!そんで礼儀作法も忘れんな!正しい姿勢から基本に則った打突を打って、残心もきっちり行え!そのときに気合も忘れんなよ!フェイントなんていらねーからな!」
こういっている様に見えますね。
初段審査②:日本剣道形
日本剣道形は初段審査からの項目なので、初めて実施する初段受験者は緊張しますよね。
ですが、正直なところ日本剣道形は、そんなに難しい内容ではありません。
形の内容に関しては↓の動画が分かりやすいです。
なんて言ってますが、初段審査で行う形の数は地域によって違ったりします。
ちなみに、私の場合は初段審査では3本目まででした。
形で落とされる人はあまりいませんが、私の友人で一度落ちた人がいたんですけど、その理由は「木刀をずっと逆にもっていたから」です。
正しい姿勢と気合、形を間違えなければよっぽどのことがない限り大丈夫なので、落ち着いて取り組みましょう。
初段審査③:筆記
剣道の審査で筆記って嘘だろ…。
気持ちはよく分かりますが、実際に筆記試験はあります。
筆記試験といっても、学校のテストみたいに「全50問解答する」なんてものではなく、題材に対して自分の考えを書くといった内容で、初段審査だと2問だされます。
この題材は事前に配られるので、予習を行うことができます。
先生に添削してもらいながら回答を完成させておけば、後は当日までに暗記して書くだけになります。
問題の雰囲気を掴んでもらうために、以下に問題と解答例を記載しておきます。
1、「日本剣道形における、三つの礼法」の要領を説明しなさい。
→日本剣道形(剣道)に於ける礼法には、立った姿勢でお辞儀をする立礼と、正座の姿勢でお辞儀する座礼とがある。
立礼には二とおりの作法があるが、いずれも真心をこめ、節度をもって折り目正しく行うようにする。
① 上体を約30度前傾して行う礼は、神前や上座、上席に対する礼法である。
② 上体を約15度前傾し、相手に注目して行う目礼は、試合や稽古の際の互いの礼法である。
座礼は、正座の姿勢から上体を前方に傾けつつ、同時に両手を「ハの字」の形にして床につけ、
その中心に鼻先を向け、静かに頭をさげる。一呼吸ほどおいてから両手を同時に床から離し、元の姿勢に戻る。
2、有効打突について、次の( )の中に正しい言葉を入れなさい。
有効打突は、充実した(① )適正な(② )をもって、竹刀の(③ )で(④ )を(⑤ )正しく打突し、(⑥ )あるものとする。
→①気勢 ②姿勢 ③打突部 ④打突部位 ⑤刃筋 ⑥残心
事前に用意しておくべきものは?
事前に用意しておくのは、木刀だけです。
初段審査の対策として、形を練習し始めるころに買っておけばいいでしょう。
中学生からは101.5cmの木刀を使用するので、購入する際にはサイズに注意してください。
後は、当日の持ち物として筆記用具が必要になります。
ボールペンでも良いけど、私のオススメはシャーペンと消しゴムですね。文字を間違えないとは限らないので。
おまけ:世間での認知度として、剣道初段は凄い?そうでもない?
そもそも、「剣道初段」といっても凄さが分かりにくいですし、持っていてもアピールしていいものなのかよくわかりませんよね。
結論から言えば、剣道初段は誇っていいです。
剣道をやっている人からすれば、「初段なんて…」と思われることも少なくないですが、剣道をやっていない人からすれば「段もってるの!?すげー!」これで終わりです。
柔道初段?空手初段?なんか凄そう!…これと一緒です。
剣道家としてはまだまだ駆け出しだとしても、他の人から凄いといわれるのに自分を下げる必要はないです。
聞かれたらドヤ顔で答えるくらいのスタンスでいきましょう。
剣道の初段審査まとめ
・剣道初段審査は1級合格し、中学生以上なら受験可能(受験料の合計9,500円)
・合格率は80%~90%と高め
・実技、日本剣道形、筆記の三項目で審査されるので、それぞれの対策は必須
・試験当日は級審査のときの持ち物にプラスして、木刀と筆記用具を持参
・剣道初段は普通に凄い。
どんな試験でも同じで、剣道初段審査も試験内容を理解し、対策をとることが大事です。
中学生の段位については↓の記事にまとめているので、目を通してみてください。